こんにちは、ライターの鳳花です。
今回は、化学療法の1種であるエリブリン(ハラヴェン)療法の副作用についてです。乳がん闘病中の母の症状をふまえ、毎日更新していきます。
この記事で書いている、エリブリン療法のスケジュールは母の場合です。 また、抗がん剤投与後の副作用は母に出たもの、その対策は実際に行ったものに絞っています。
エリブリン(ハラヴェン)療法とは?
ハラヴェンは、日本で開発された「エリブリン」という成分を用いた新しいタイプの抗がん剤です。
海綿動物から抽出した天然物が持つ、強力な抗がん作用に着目して生まれました。
エリブリン療法の効果
エリブリンは、がん細胞の分裂に欠かせない「微小管」の働きを抑えます。これにより、がん細胞の分裂を止めて、増殖を抑える効果が期待できます。
エリブリン療法のスケジュール
治療薬・投与量
点滴
- 予防薬(吐き気止め)
グラニセトロンバッグ3mg(100ml)+ デキサメタゾン注射液 - 治療薬
エリブリン:1.4mg/m2(体表面積)
主な内服薬
・タリージェ錠5mg:1回1錠、1日2回、痺れの緩和
・オキシコンチンTR錠5mg:1回1錠、1日2回、痛みを感じにくくする
・ランソプラゾールOD錠15mg:1日1回朝食後、胃薬
《頓服薬》
・ロキソプロフェン60mg、1回1錠、1日3回、鎮痛剤、ロキソニンのジェネリック
・オキノーム散2.5mg:1回1包、鎮痛剤
・カロナール錠500:1回1錠、解熱鎮痛
・酸化マグネシウム330mg:1回1錠、排便を促す
スケジュール
注射または点滴で、2〜5分かけて静脈に投与。
週1回2週連続投与し、3週目は休薬期間です。副作用の程度によって、隔週投与にすることもあります。
エリブリン療法の副作用
一般的な抗がん剤による副作用
食欲不振・吐き気・嘔吐・発熱・皮疹・下痢・骨髄抑制(白血球などが増えなくなる)・脱毛・肝機能障害・腎機能障害・間質性肺炎 など
エリブリン療法に特徴的な副作用
・過敏症(寒気・蕁麻疹・冷や汗・息苦しさなど):投与直後
・倦怠感:投与後2〜3日
・口内炎:投与後2〜10日間
・骨髄抑制による感染症:投与後1週間以降
・末梢神経障害(手足の痺れなど):投与後1〜3ヶ月後
・下痢、便秘
・脱毛
など
抗がん剤投与後の記録・副作用の対策
エリブリン療法中の記録・副作用(毎日更新)
青字が抗がん剤の副作用・赤字ががんの症状
1回目(2020/9/15)
9/15
エリブリン療法初日
点滴中、腹痛などの異常はなし
点滴2時間後くらいに、倦怠感と息切れ
19時頃から、さらにひどくなる。ご飯を食べるのもしんどいくらいの息切れ
腹部に鈍痛→オキノームを飲む
24時頃には少しマシになる
ロキソニンを飲んで寝る
9/16
朝には息切れがマシになる
活発に動くと子宮が痛くなる
12時頃、オキノームを飲む
1日中熱が低すぎてしんどい(35℃台)
9/17
朝には36.5℃(平熱くらい)に戻る
指先に痺れ
味覚がおかしい(塩気を感じない)
9/18
10時前、36.8℃
19時頃、36.9℃
平熱よりやや高いがほてりはない
9/19
朝から平熱
20時頃、36.0℃
倦怠感が結構ある
指先の痺れ
9/20
なかなか出なかった尿が出るようになり、お腹周りがスッキリする
水のようなおりものが止まった
指先第一関節の痺れ
9/21
腹痛も熱もない
味が戻ってくる
9/22
指先の痺れ
副作用の対策
感染症
・石けんで丁寧に手洗いをする(食事やお薬の服用前、トイレ前後、帰宅時)
・風邪をひいている人に近づかない
・毎日体温を測る
・マスクをする
詳しくは【ジーラスタについてわかりやすくまとめた!効果・副作用とその対策】で詳しく書いています
吐き気・食欲不振
・治療を受ける日は食事の量を少なめにする
・体を締め付ける衣服は避ける
・食事ができない場合でも、水分だけは摂るようにする
辛いときは、がん相談支援センターを頼って
どうしても辛いとき、悲しいとき、どうしたらいいかわからないときが必ずあると思います。
そんな時は一人で抱え込まず、がん相談支援センターを頼ってみてください。
ただただ感情に寄り添って肯定してくださいますし、時には客観的な意見で冷静にさせてくださいます。
頭がスッキリするまでお話ししてくださるので、行って後悔することはありません。
頼れる人には頼れる時に頼って、自分のストレスや不安を分散させていきましょう。
詳しくは【患者家族もOK!がん相談支援センターに行ってきた】で書いています。
記事への感想、もっと知りたいこと、相談したい事などありましたら、ぜひお気軽にコメントをお願いします。精一杯答えさせていただきます!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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