こんにちは、コピーライターの鳳花です。今回はジーラスタについてです。
ジーラスタについて、素人にもわかりやすく書いてあるサイトが見当たらなかったので、まとめてみました。
この記事を読めば、ジーラスタのことはわかります!
乳がんで闘病中の母の症状を踏まえ、以下の内容についてお話しします。
- 発熱性好中球減少症とは?
- ジーラスタとは?
- ジーラスタはいつでも使えるわけじゃない?
- ジーラスタの副作用
- 日常生活で気を付けること
項目が少し多いので、必要なところだけ読んでいってください!
発熱性好中球減少症について
結論から言うと、ジーラスタは一般的に、抗がん剤治療1サイクルに1回の投与で好中球の減少を抑えるお薬です。
*後ほど説明しますが、母のように毎サイクル打たない人もいます。
ジーラスタの効果を説明するために、これから発熱性好中球減少症についてもお話しします。
発熱性好中球減少症とは?
抗がん剤治療に伴い好中球の数が減少した状態で、脇の下で測った体温が37.5度以上になることをいいます。
漢字のままの意味ですね。
発熱性好中球減少症は、抗がん剤の投与後、好中球の数が最も少なくなる7〜14日目に発症しやすいです。
発症すると重い感染症に繋がることがあるため、出来るだけ予防しなければなりません。
予防に使われるお薬の一つにジーラスタがあります。
好中球とは?
好中球は、白血球の仲間です。
好中球は白血球の約半分を占め、体の外から侵入してくる病原菌(細菌)を食べてくれます。
発熱性好中球減少症になるとどうなるのか
さっきも述べたとおり、重い感染症に繋がる可能性があります。
- 発熱
- 咳やたん
- 腹痛、下痢、吐き気
- 吹き出物、皮膚の腫れ
- 歯茎の痛み、口内炎
- おりものの増加(女性の方)、性器からの出血、隠部のかゆみ など
感染症は、普段から誰もがかかる可能性があります。
しかし、好中球が減るということは、免疫力が下がるということ。
発熱性好中球減少症自体が怖いというより、感染症にかかりやすくなること、重篤化しやすくなることが怖いのです。
ジーラスタとは?
骨髄などで好中球の元になる細胞を刺激して好中球を増やし、好中球の働きを強めるお薬に「G-CSF」があります。
そしてG-CSFには、好中球が減少した時に連日注射するタイプと、抗がん剤投与後に1回だけ注射する持続型のタイプがあり、持続型が「ジーラスタ」です。
ジーラスタは毎サイクル打てるわけじゃない?
ジーラスタは、骨髄などの細胞を刺激して、言わば「体に無理をさせて」好中球を増やすお薬です。
使いすぎると、身体が自力で好中球を増やせなくなってしまうため、好中球が減少したからといって必ずジーラスタを注射できるわけではありません。
実際、私の母も、抗がん剤投与前の血液検査で白血球の数値が非常に低かった時に
「使いすぎると、身体が自分で白血球を増やせなくなってしまうから」
とお医者さんに言われ、ジーラスタを使わず、抗がん剤を延期されたことがあります。
一時的な回復より、長期的な自力での回復を優先することもあるということですね。
ジーラスタの副作用
一般的な副作用
重大な副作用
- ショック、アナフィラキシー
薬剤による過敏反応のこと - 間質性肺疾患(発症率0.5%)
肺胞の壁におこる肺炎 - 脾腫(0.3%)
脾臓が正常な範囲を超えて拡大すること など
その他の主な副作用
LDHの上昇(細胞内で糖がエネルギーに変わるときに働く酵素の1つが増える)、
背部痛、筋肉痛、関節痛、発熱、倦怠感、発疹 など
母に出た副作用
注射日:2019/5/16
青字が副作用
5/16
ジーラスタ注射後、関節痛と腰痛
両膝がロボットのようにカクカクする
5/17
生理痛をひどくした感じの腰痛
5/18
腰痛と筋肉痛で体がバキバキになる
5/19
お昼、体がバキバキのまま寝る
夕方くらいからマシになる
5/20
朝5時頃、関節痛で目が覚める
5/21
37.7℃の発熱
5/22
36.7℃まで下がる
母が誕生日を迎える!!!!
- ドセタキセルの副作用にも「関節痛・筋肉痛」があるが、ジーラスタを注射した回は特に筋肉痛・関節痛がひどかった
- 歩けないほど全身が筋肉痛
副作用の対策
筋肉痛・関節痛
- 痛くて動けない時は安静にする
- 動ける時は、体が固まらないようにゆっくり無理せず動かす
- ロキソニンなど、鎮痛剤を飲む
日常生活で気をつけること
感染症の予防のために
体力を落とさない
十分な休息と睡眠、栄養補給を心がける
ジーラスタだけでなく、抗がん剤の副作用もあるでしょう。
だから、寝られる時に寝て、食べられるものを食べてください。
絶対に無理はしないでください。
病原体との接触を避ける
人混みや、体調が悪い人との接触を避ける
手洗いとうがいを徹底する
毎食後歯磨きをするなど、口の中を常に清潔に保つ
私の母は、定期的に口腔外科で検診を受けていました。
まとめ
母の症状を踏まえ、発熱性好中球減少症やジーラスタの説明、副作用と対策の紹介をしました。
- 発熱性好中球減少症になると、感染症が重篤化しやすくなる
- ジーラスタは好中球を増やすお薬
- ジーラスタは体に無理をさせて好中球を増やすので、頻繁には使えない
- ジーラスタの副作用には、筋肉痛・関節痛 などがある
- 感染症を予防するためには、体力を落とさないことと、体を清潔に保つことが大切
記事への感想、もっと知りたいこと、相談したい事などありましたら、ぜひお気軽にコメントをお願いします!些細なことでも構いません。精一杯答えさせていただきます!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参考:https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00063355
https://medical.kyowakirin.co.jp/hematonco/info/gls/gls001.pdf
https://medical.kyowakirin.co.jp/site/drugpdf/patient/g-lasta/gls0101.pdf
コメント
はじめまして。
私も現在乳がんの抗がん剤とジーラスタを投与されていて、その副作用があまりにしんどいので「ジーラスタ副作用」で検索してこのブログにたどり着きました。
詳しいお話ありがとうございます。あちこちクリックして全部読ませていただきました。
乳がんの経過というのは本当に人それぞれなのだと思いますし、副作用の話も製薬会社や医療関係の一般論が多くて、で、自分はどうなのだろうとやはり訳が分かりません。
私は右乳房一部摘出と右腋窩リンパ節郭清して、その後抗がん剤のCEF療法とジーラスタ、3週間ごと4回がやっと終わったところです。
抗がん剤後の辛さは回が重なるごとにひどくて、癌で死ぬ前に抗がん剤のせいで心臓がダメになる。がん細胞が死ぬ前に体の細胞が死ぬ…。という感じです。
それで抗がん剤はもう無理です、と病院に行ったけれど、血液検査をして、結果大丈夫で、結局抗がん剤を投与されました…。
(抗がん剤は)無理だと言いに病院に行く、と子供に言ってから出かけて、結果抗がん剤継続の判断をされたと子供に連絡をしたとき、子供たちはホッとしたようで、大変だろうけど頑張ってほしい…と。
とりあえず4回の1クールが終了したと連絡したら、よく乗り越えてくれたと、ほっとしたようでした。
私はお母さまより多分22歳も年上で、子供ももう大きいし、あまり心配もないのですが、癌は患者本人より周りの家族(特に子供たち)がとても心配で不安なんだとしみじみ思いました。
でも、周りの方の方が少し客観的で、娘から見たブログ、なるほど…と読ませていただきました。
私も抗がん剤投与のせいで血管が細くなったようで、採血も大変そうです(看護師さんが)。抗がん剤投与している腕は血管のあたりが突っ張って痛いです。そういう細かいことは心配すると困るので、自分の娘には言っていませんが、私の真っ白い元気のない顔を見ているだけで心配なのだろうと思います。私事ですが娘は今小さい子を育てている最中ですが、買い物等あれこれ私の生活の面倒を見てくれています。
来月からハーセプチン、パージェタ、ドセタキセルが始まります。ジーラスタもするようです。
またどうなるのか分かりませんが…。
大変長々と失礼しました。
「応援ポチっ」というのがどこをポチっとするのか分かりません(^^;)。教えていただけると幸いです。
さわ子様
はじめまして!コメントありがとうございます!
娘に私用があり、ブログの更新やお返事が遅れてしまいました…申し訳ございませんm(__)m
全部読んでくださったのですね!ありがとうございます。
母の症状もまた一つの例ではあるのですが、少しでもお役に立てたら嬉しいです😊
「がんで死ぬか、抗がん剤で死ぬか…」というお気持ちと体調、すごくわかると母が言っていました。
投与されるごとに副作用はきつくなっているし、体が追いつかなくなっているのが私から見てもわかります。
見てわかる部分以外にもきっと母はたくさん我慢していると思うので、もう本当に、本当に本人にしかわからない辛さがあるのだと感じます…
血管も細くなって毎回痛いと聞きますし、しかもうまく刺さらなくてやり直されることも増えました。
生きるための薬で苦しくなるのは本当に正しいのかと思ってしまうこともあります。
私の知っている元気な母じゃなくなっていくのを見るのも、正直怖いです。
ただ、私の母の場合「抗がん剤を止める=死」なので、続けざるを得ません…
反面、さわ子様のご家族の「大変だろうけど頑張ってほしい」という気持ちもよくわかります。
やっぱり、生きて欲しいという願いは他のどんな願いより強いものです。
もちろん闘病している本人が一番辛いなんてわかっているのですが、そばで見ているのも確かに心配でたまりません。
私は母が大好きなので、失うのは尋常じゃないくらい怖いです。母は奇跡を起こせると信じていますが…
来月からの治療も大変だと思いますが、心から応援しています!!
今でも十分無理をされているとは思うのですが、なるべく無理なさらないでくださいね。
ちなみに「応援ポチッと」は、その文章の下にある「再発乳がん」というボタンを押していただけると励みになります😊
返事なったかわかりませんが、抗がん剤の日で動けない母に代わって娘が返事させていただきました!
今後も一緒に頑張りましょう!
ありがとうございました😊
お忙しいときに長々コメント失礼しました。
日本の医学は日進月歩だと思います。
実はわたしの姉は20年ほど前に乳がんを患いまして、その時はジーラスタは無くて、何回かの抗がん剤投与で白血球が著しく減少して、抗がん剤は中止になり、放射線治療に切り替えました。(姉は今も元気です)
母もその後10年ほどして乳がんを発症して、その時すでに認知症も患っていたので、手術等は無理でホルモン治療のみでしたが、乳がんは小さくなっていました。(母は別の病気で亡くなりました)
これだけ乳がん一家でありながら私も迂闊でしたが…。(手術後に遺伝子検査も受けてこれは陰性でした)
繰り返しになりますが、癌治療も含めて、医学は日進月歩だと思います。きっとそれぞれの場合に応じてよい薬が出てくると思います。
とりあえずそれを信じて、私も何とか頑張るというか、お母さまもきっとピッタリの薬を主治医の方が処方してくれると思います。娘さんもついています。
どうかお大事になさって下さい。
さわ子さま
コメントありがとうございます。
娘も返信していましたが、
『病気で死ぬか抗がん剤で死ぬか…』の思い、よくわかります。
そして、私だけじゃなく『闘病している側』の思い、葛藤をわかってくださって、加えて励ましていただいていて、
安心すると共に心強いです。感謝です。
さわ子さんもムリせず、ムリせずなんてそれこそムリですけど、
健康な人が当たり前にやってくる『明日』が、私たちは努力しないといけない。
でも生きていきましょう、共に!
ガンになったがために、
こんなかたちで出会うのは本望ではありませんが…、
娘がブログを開設してくれたことで、さわ子さまはじめいろんな方とも出会うことができました。
複雑ではありますが…出会いに感謝です。
『医療は日進月歩、生きてりゃなんとかなる!』ですね。
医療ももちろんのこと、
また、自分を信じ自分の免疫力も信じ、やっていこうと思っています。
とてもありがたいことに、
このブログで、免疫のこと等、
色々アドバイスしてくださる方もいてくださります。
私だけでは、とてももったいないくらい助言してくださります。
さわ子さまも、読んでいただけると嬉しいです。
長々とごめんなさい。
出会いに感謝です。
生きるで~\(^-^)/