こんにちは、コピーライターの鳳花です。
今回は、化学療法の1種であるゲムシタビン療法の副作用についてです。乳がん闘病中の母の症状をふまえ、以下の内容についてお話しします。
- ゲムシタビン療法とはどんなものか?
- ゲムシタビン療法の副作用の実録
- ゲムシタビン療法の副作用への対策
- 「緩和ケア」や「がん相談支援センター」について
この記事で書いている、ゲムシタビン療法のスケジュールは母の場合です。 また、抗がん剤投与後の副作用は母に出たもの、 その対策は母が実際に行ったものに 絞っています。
ゲムシタビン療法とは?
ゲムシタビン療法は、乳がんの進行を抑えるためによく使われる抗がん剤の1つです。
ゲムシタビン療法の効果
細胞が分裂する時、DNAの合成が行われています。これは、がん細胞が分裂する時も同様です。
ゲムシタビンは、がん細胞に取り込まれてDNAの合成を阻止し、がん細胞の分裂を止める働きがあります。その結果、がんの増殖を阻害したり、死滅させることができます。
ゲムシタビン療法のスケジュール
治療薬・投与量
点滴
- 予防薬(吐き気止め)
グラニセトロンバッグ3mg 100mL + デキサメタゾン注射薬 - ゲムシタビン:1250mg/m2(体表面積)
主な内服薬
- タリージェ錠5mg:1回1錠、1日2回、痺れの緩和
- (6/17〜)
ロキソプロフェン60mg、1回1錠、1日3回、鎮痛剤、ロキソニンのジェネリック - (6/19〜)
オキノーム散2.5mg:1回1包、鎮痛剤
《頓服薬》
- 酸化マグネシウム錠330mg:1回2錠、排便を促す
- カロナール錠500:1回1錠、解熱鎮痛
スケジュール
週1回を2週連続投与し、3週目は休薬。
治療効果を認める限り継続。
副作用が強い場合、治療効果が期待できない場合は中止を検討する。
白血球の数が減少したまま回復しない場合は、隔週などに変える可能性もあり。
ゲムシタビン療法の副作用
一般的な抗がん剤の副作用
食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢、発熱、皮疹、骨髄抑制、脱毛、腎機能障害、肝機能障害、間質性肺炎 など
ゲムシタビン療法に特徴的な副作用
倦怠感、微熱、血小板減少、口内炎 など
抗がん剤投与後の記録・対策
ゲムシタビン療法中の記録・副作用
青字が副作用
1回目(2020/4/28)
4/28
点滴中、血管痛と腹痛
酸化マグネシウムを昼・夜に2錠ずつ飲む
4/29
酸化マグネシウムを朝・昼・夜に2錠ずつ飲むが、大便が出ない
ほっぺたの火照りがあるが、熱はなし
4/30
酸化マグネシウムを朝・昼・夜に2錠ずつ飲む
昼に大便が出る
21時頃寒気がして熱を測ると37.38℃の発熱→カロナールも飲む
5/1
朝、軟便が出る
お腹がグルグルする(酸化マグネシウムの効きすぎ?)
朝:36.3℃、昼:36.3℃
5/2
朝8時:36.23℃
夜8時:36.43℃、軟便
5/3
朝:36.23℃
副作用なし
5/4
朝:36.51℃
2回目(2020/5/7)
5/7
点滴中、血管痛と腹痛
夕方、生理痛のような腹痛
酸化マグネシウム2錠飲む
熱なし
5/8
前日から腹痛が続き、夜中まで痛む
朝になるとマシになる
右の二の腕・左の太ももに発疹(かゆくは無い)→夜には引いている
夜、酸化マグネシウムを飲む
熱なし
その後、副作用無し
3回目(2020/5/19)
5/19
点滴中、血管痛と腹痛(生理痛をきつくしたような)
5/20
火照って寒気がした
熱はなし
5/21
夜:37.76℃、悪寒がする
夜中には36.82℃まで下がる
4回目(2020/6/9)
5/26の予定だったが、白血球と血小板が少なすぎて出来なかった
ジーラスタを使用すると、自力で白血球などを作る力がなくなってしまうため、今回は使用せず自然回復を待つ
*ジーラスタや白血球については、【筋肉痛だけじゃない?ジーラスタの副作用とその対策】で詳しく書いています。
6/9
CT検査の結果、ゲムシタビン療法でがんの進行を抑えられていると判断される
点滴中、血管痛と腹痛(生理痛をきつくしたような)
6/10
朝から顔がほてる
熱はなし
6/11
いつも抗がん剤の2日後に熱が出るので、朝からカロナールを飲む
昼はカロナールを飲み忘れ
夜に強い悪寒、36.9℃→寝たら35.9まで下がる
5回目
6/16の予定だったが、白血球と血小板が少なすぎて出来なかった
6/16〜6/22
激しい腹痛
下腹部が痛すぎて動けない=がんの症状が出てくる
【ゲムシタビン療法5回目|1日ごとの記録】に続く
6回目
【6/30 ゲムシタビン療法6回目|1日ごとの記録】で詳しく書いています。
7回目
【7/14 ゲムシタビン療法7回目|1日ごとの記録】で詳しく書いています。
8回目
【7/21 ゲムシタビン療法8回目|1日ごとの記録】で詳しく書いています。
9回目
【8/4 ゲムシタビン9回目|1日ごとの記録】で詳しく書いています。
10回目
【8/11 ゲムシタビン10回目|1日ごとの記録】で詳しく書いています。
11回目
【8/25 ゲムシタビン11回目|1日ごとの記録】で詳しく書いています。
12回目
【9/1 ゲムシタビン12回目|1日ごとの記録】で詳しく書いています。
副作用の対策
便秘
- 酸化マグネシウムを飲む
- 水分補給を心がける
発熱
- カロナールを飲む
発疹
- 保湿剤を塗る
白血球と血小板の減少
- 体力を落とさない
- 病原体との接触を避ける
*抵抗力が下がっている時に気を付けることは【筋肉痛だけじゃない?ジーラスタの副作用とその対策】で詳しく書いています。
血管痛・腹痛(点滴中)
- あっためることで血管を広げる
一人で抱え込まないために、利用できるところはする
抗がん剤の副作用や、がんそのものに伴う体や心の痛みを和らげる方法の一つとして、「緩和ケア」や「がん相談支援センター」を利用することがあります。
がんになって闘病している患者さん本人も、それを支えるご家族も、どうしても辛くなってしまう瞬間がありますよね。
私も、お母さんが余命宣告されてから、我慢しても毎日泣いてしまいます。
病棟にあるところも、電話で相談できるところもあり、専門のスタッフが一緒に考えてくださいます。
私も何度か利用していますが、本当に毎回「行ってよかった」と心が少し楽になるのでおすすめです!
【患者家族もOK!がん相談支援センターに行ってきた】
ご自分やご家族だけで抱えきれない痛みや悩み、苦しみは、ぜひ「緩和ケア」や「がん相談支援センター」などを利用して、思う存分吐き出してください。
がんにストレスは禁物です!
最後まで読んでいただきありがとうございます!
記事への感想、もっと知りたいこと、相談したい事などありましたら、ぜひお気軽にコメントをお願いします!些細なことでも構いません。精一杯答えさせていただきます!
参考:ゲムシタビン療法の手引き
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00059939
https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/drug_therapy/anticancer_agents/data/gemcitabine01.html
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